「バイポーラーワークブック」で双極性障害と向き合う
先日一通りやり終わった「バイポーラーワークブック」についてのお話をしたいと思います。「バイポーラーワークブック」って何?って方に説明すると、双極性障害を患っている方が自分でもできる認知行動療法的対処法を一冊にまとめたワークブックのことです。ワークブックと題しているだけあって、単に本を読み進めていくのではなく、随所に演習があり、それに取り組みながら読み進めていきます。
この本は大きく分けて4部構成になっていて、「症状の出現に気づく」「予防措置を講ずる」「症状を軽くする」「進行状態を把握する」の4つのステップに分かれています。今の自分が特に役に立ったのは、「症状の出現に気づく」「予防措置を講ずる」の2つのステップです。
「症状の出現に気づく」では、ライフチャートという発症から今現在までの経過を表すグラフを作ることで(自分の場合は直近約1年半で作成)、自分の気分の波の周期性に気づくことができ、次の波を予想することができるようになりました。
また気分症状ワークシートというワークシートに躁病の時とうつ病の時の警告サインを各分野別にまとめることで自分で躁病・うつ病の前兆に気づくことができるようになりました。
その他にも気分グラフというものを毎日つけることで、日々の気分の状態を把握し、それを主治医に報告するツールとして使っています。
「予防措置を講ずる」では、活動スケジュールを細かいレベルまで落とし込み、それに従って行動するようにしています。
自分は以上のワークシートを日常的に活用していますが、それ以外にも「否認」の壁を克服するためのワークシートや、思考の誤りを認識し把握するためのワークシート、感情的な思考をコントロールするためのワークシートなどそれぞれの人に合ったものが見つかるようになっています。
双極性障害は一生付き合っていかなければならない病気ですが、これにかかったからといって人生が終わってしまう訳ではないので、正しい知識を身につけ、病気への向き合い方を学ぶことができるこの「バイポーラーワークブック」を全ての双極性障害の仲間たちにお勧めします。
バイポーラー(双極性障害)ワークブック―気分の変動をコントロールする方法
- 作者: モニカ・ラミレツ・バスコ,野村総一郎,佐藤美奈子,荒井まゆみ
- 出版社/メーカー: 星和書店
- 発売日: 2007/06/15
- メディア: 単行本
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【かかった時間:約1時間15分】