ほぼ日刊双極性日記

双極性障害持ちの日常を中心に。最近ミニマリスト目指し始めました。

「僕らの時代のライフデザイン」で、精神障害者の自分のライフデザインを考える

 今日は米田智彦の「僕らの時代のライフデザイン」を1年ぶりに再読しました。この本は大きな時代の転換期とも言える、先行きの見えない状況の中で、自分自身や仕事、住居を新しくデザインし直し、新しい生き方で乗り切っていこうという人たちの事例を通して、ライフデザインについて考えていくという本です。

 

 約2年前に書かれた本ですが、内容は全く古びてなく、むしろますます混迷を深める現在の社会状況下ではますます輝きを放っていると言ってもいいでしょう。今回はこの本をもとに、精神障害者である自分のライフデザインについて考えてみたいと思います。

 

 余談ですが、著者は「ノマド・トーキョー」というプロジェクトをするにあたって、自分の持ち物の大半を処分し、家も持たないという究極のミニマリストとでもいえる状態になったそうです。筆者はこの時の状態をこう述べています。

 

今まで溜めてきたいらないものを全部捨てるのは、まるで自分自身を洗濯するような気分でした。何だかそれだけで少し人生が方向転換したような気さえしました。それとともに、所有という概念にとらわれない新しい生き方が訪れようとしてるんじゃないかという予感もありました。

 

 自分もいらないものを処分して、これに近い気分を感じることができました。著者までいけば、さらに全く違った景色が見えてくるのかもしれませんが、ここまではなかなか真似できないですね。

 

 さて本題に戻りましょう。ライフデザインを支える3本の柱として、セルフデザイン・ワークデザイン・リビングデザインの3つが挙げられていて、それらがどれ一つ欠けることなく組み合わさっていることが大事だと筆者は述べています。

 

 自分がこの中で特に興味を持ったのは、セルフデザインとワークデザインの所で、この2つをデザインすることで、自らのライフデザインをしていきたいと思います。

 

 それでは、セルフデザインとはどんなことかというと、一つの固定化された自己ではなく、「多面性」を意識して複数の自己を意図的に持つことをいいます。具体的には、複数のコミュニティに所属することで、いくつもの顔を持っていることをいいます。

 

 今は作業所に通っている自分、サタデーリワークに通っている自分、ボランティアをしている自分、ブログを書いている自分等々複数の顔を持っていると思います。ただ、まだそれぞれの顔がはっきりしないので、もっとそれぞれが主張しあい、「何をやっているかわからない人」になれるようにしたいです。

 

 次に、ワークデザインとはどんなことかというと、「つながり」「場」「ノマド」といったキーワードで語れる新しい働き方をいいます。本書の中では、ソーシャルメディアを活用した仕事や、アイデアや人的資源によるつながりによって新しい価値を生み出すコワーキングスペース、ノマド的に働く人たちが紹介されています。

 

 自分の場合はそんな大それたことはできそうにないので、この本の中でも述べられている複業をベースに考えていきたいと思っています。複業とは、複数の仕事を持つことで、異なるジャンルで自分の経験やスキルを活かし働くことで、収入のポートフォリオを組むことをいいます。

 

 今の自分の計画では、作業所での工賃6万円、障害厚生年金5万円、ブログの広告収入3万円の計14万円でいずれは生活できたらなと考えています。現実は作業所の工賃2万円、障害厚生年金5万円と約半分なんですけどね。

 

 これを増やすために年末から年明けをめどに作業所をB型からA型に移ることと、ブログをもっと面白くしてアクセス数を稼ぐことを考えています。何か随分せせこましい話になってしまいましたが、これが精神障害者である自分の等身大のワークデザインかなと思っています。

 

 そして、リビングデザインに関しては、「多拠点」ということをポイントにしているので、自分にはあまり関係ないかなと思っています。その代わりに今のミニマリストとしての生活にさらに磨きをかけていくことをしていきたいなと思っています。

 

 これらのライフデザインは素早く取り組み、実行しながら修正していくことが大事だと筆者は以下のように述べています。

 

リーンスタートアップのように、できるだけ早いタイミングで小さな失敗を積み上げること。その都度改善を繰り返して、「可変性」や「偶然性」を取り入れていくこと。自分なりの人生をデザインするためにも、動き出すのが遅くなれば遅くなるほど不利になることは知っておく必要があります。

 

 以上で「僕らの時代のライフデザイン」のほんの触りの部分のご紹介とそれに基づく自分のライフデザインについての記述を終わりたいと思います。この本には以前このブログの記事にも書いた伊藤洋志さんやphaさんも登場します。とても刺激的な本なので、もし宜しかったら是非読んでみてください。それでは。 

 

 

僕らの時代のライフデザイン

僕らの時代のライフデザイン

 

 

 

僕らの時代のライフデザイン 自分でつくる自由でしなやかな働き方・暮らし方

僕らの時代のライフデザイン 自分でつくる自由でしなやかな働き方・暮らし方

 

 

【かかった時間:約2時間45分】